「レニと服」
「あ〜!何で留守番しなきゃならないんですかー!!」
「仕方ないよ、皆出かけてるんだから。」
声の主である織姫とレニは中庭にいた。
「私に留守番をさせるなんて、いい度胸でーす!!」
織姫は不機嫌だった。
「シェスタしてきまーす!……あ。」
「どうしたの?」
「レニも暇で〜すね?」
「う、うん。」
「それじゃ、私の部屋に来るがいいで〜す!」
「ちょ…、織姫!?」
レニに反論する暇も与えず、織姫はレニの手を引っ張った。
「何をするの?」
部屋にムリヤリ連れてこられたレニが聞いた。
「ふっふ〜ん、お着替えで〜す!」
「着替え!?」
「レニはいっつもズボンですし、地味でーす!」
「………。」
「だから、派手でステキな服を着てみるで〜す!」
織姫は楽しそうだ。
「え、遠慮する…。」
「ダメでーす!レニも顔はいいんですし、似合いますよ!」
そう言い、ムリヤリにレニを着替えさせた。
「うーん…、レニに赤色は似合いませんねー。」
「恥ずかしいよ…。」
「じゃあ次はこれを着るです!」
レニは言われるがままに着替えさせられた。
もう数十着は着ている。
「可愛いんですけど、色が問題ですねー。」
「織姫、そろそろ終わりに…。」
「次はこれなんかどうで〜すか?」
レニの言葉は織姫に届いていなかった。
織姫が手に取った服は青色の服。
もちろんスカートである。
「さ、着るがいいで〜す!」
レニはしぶしぶその服を着た。
「レニ、可愛いで〜す!やっぱりレニには青ですね〜!」
「で、でも…。」
レニは顔が赤くなった。
「ちょっと外を歩きましょう!」
「え!?」
織姫はまたレニの手を引っ張り、部屋の外へ出た。
「あれ?」
「あ……。」
廊下にはアイリスがいた。
どうやら戻ってきていたようだ。
「どうですか?レニ、可愛いと思いませ〜ん?」
織姫は、レニをアイリスの目の前に引っ張りながら言った。
「わぁ!レニ、キレイ〜!!」
「あ…、ありがとう。」
「ねぇお兄ちゃん!レニ、キレイだよ〜!!」
「え!?」
大神も戻ってきていることを知り、レニは驚いた。
だが、逃げようとしても足が動かなかった。
「レニ……?」
大神がアイリスに呼ばれてやって来た。
「あ、あのッ、これは織姫が…。」
「キレイだよ。」
「え……。」
その一言で、レニは顔が沸騰しそうなほど真っ赤になった。
「あ〜ぁ、妬けますね〜。さ、そろそろ着替えないと、皆さん戻ってきちゃいますよ?」
「そ、そうだね。」
織姫とレニは部屋に戻っていった。
2人が部屋に戻った後も、しばらく大神はその場から動けなかった。
「お兄ちゃん、レニにメロメロなんだね!」
アイリスは笑って部屋に戻った。
「ねぇ織姫…。」
「何ですか〜?」
「これ…もらったら…ダメかな?」
「珍しいですね〜。でもいいでしょ、私着ないですし〜。」
「ありがとう。」
そしれレニは自室に戻り、その服をタンスにしまった。
「…また着たいな…。」
あとがき
緋月七海さんに捧げます、8000hit
こんなのですみません;;
言っておくけど、織姫の服だから!!(笑)
てか、織姫の言葉使いがわからんorz
隊長が来るのはもはやお約束w