STORY
□それ以上聞けなかった
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「ただいまー。メロー買い出し行ってきたぜ」
「あぁ、悪いな」
「なになに?またパソコンばっかり見てんの?」
「重要なことなんだよ」
「たまにはオレとも遊んでよ」
「お前はさっさと言われた仕事をやれ!殺すぞ」
パソコンの画面を向いているメロを後ろから包むように抱いたのはいいが、その後“ガチャリ”という鈍い音が聞えた。
「はいはい…」
しぶしぶメロから離れて自分の持ち場につく。どうせ変わった動きなんてないんだからと、ゲーム機を手にとって電源をつけた。
「チェッ。たまには遊んでくれたっていいじゃんか…」
「なんか言ったか?」
「なーんにも。こちらは以上ありませんよー」
「マット、もっと真面目にやれ」
「へいへーい」
「おい、マット」
「ん?」
「真面目にやらないなら出ていけ」
「…」
「どっちなんだよ」
「なんだよそれ」
「んぁ?」
「なんなんだよ!オレはいつだってメロが言った通りにやってきた!メロがマフィアに入ったときだって本気で心配した。…自爆して消息が分からなくなったときだって……見付けたのはオレだ。なのになんでっ…」
「…悪いなマット。マットには感謝しているが、これはキラ事件なんだ。ゲームみたいにリセットは効かない。失敗しました、ならもう一回ってのは通用しないんだ。だからふざけてるヤツはいらないんだよ」
「……オレはメロのための道具でしかないんだよな」
ハウスにいるときはいつも一緒だった。オレはどんなときだってメロのことを考え、メロのために生きてきた。
メロのことが大好きだった。
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