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□飛べないツバサ












・・・ずっと独りだった。
姉さまがいなくなってから、もう4000年。
ホントは分かってるんだ。姉さまは・・・もういない。
いつも優しくて、温かかった姉さまの温もりは・・・もう感じることはできない。


でも、今更それを認めてしまったら、ボクは・・・
ボクは何のために今まで生きてきたのか、分からなくなる。
かつての仲間を失い、心を許せる者もいなくて。
ただ、姉さまの望んだ『何者も差別されない世界』を作ろうと、必死だったんだ。







・・・今更気づいても、もう引き返せない。
間違っているんじゃないかって思い始めても、それを肯定するわけにはいかない。
そんなことをしたら、自分の今まで生きてきた時間全てを否定することになるから。












だから、押し殺した。


認めたくない自分の『思い』全てに、耳を塞ぎ、眼を瞑った。





自分で選んだ道だから、後悔はしない。
ただ・・・
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