TOS小説

□最後の約束












500年後・・・600年後・・・



自分たちが世界再生の旅をしたことが学校の教科書に載るようになって、もう随分経つ。
あのころのことを覚えているのは、ボクと姉さんと、それから世界各地で暮らしている、当時子供か若者だったエルフやハーフエルフだけ。
長い長い年月を生きてきた、人間とは違う種族だけだ。

これだけの月日を生きてきて、最近やっと実感が湧いてきたことがある。
今この世界で自分たちが生きているのは、あの時世界再生を成功させたからなんだって。
自分たちが救った世界で、今ボクは相当な時間を生きている。
ハーフエルフとしての寿命を全うしようと、流れる時の中を歩んでいる。






        ハーフエルフとしての寿命を全うする?










              ・・・・・何故?





あれほど自分の生きる世界に必要不可欠だと思っていた人がいなくなって、気が遠くなるほどの時が過ぎた。
最初は実感が湧かないうちに、流れる時のままに流されてきた。

やっと少しずつ、その現実を理解できるようになって・・・
いつも心には空白があったことに気づいた。
虚無感という言葉が常に全身を縦横無尽に駆け巡っていた。

そして・・・
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