貰い物
□喫茶店…
1ページ/1ページ
君は…‥
僕の前で笑っていた。
『ありがとう』
そう、言葉を残して―…
「お前さぁー、人の話聞く気ある?」
「あ、ごめん…何だっけ?」
「だから、今度の文化祭の催し物。」
「催し物…‥」
『私、喫茶店でメイドさんやってみたいんだ♪』
あの時の君の言葉が頭の中に思い浮かぶ。
「…‥喫茶店…」
「はっ?お前、喫茶店が良いの?」
「‥あっ……うん。」
いつのまにか声に出ていたことに驚いてしまう。
「(言ってしまった…)」
「とりあえず、案としては良いと思うよ。うん。」
何かダメだったのだろうか?
「あ、別にいいよ?無理にとは言わない…。」
「無理ではないんだけど、他と被らないように企画しないと…」
何をやってるんだ?
喫茶店…‥
あぁ、そうか。
僕じゃないんだ…‥
君が居たんだ…