携帯獣

□口実探し
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スロットにカードにビリヤード。これは確かにウツギ博士が怒るのも仕方がない。孵ったばかりだと云うトゲピーは産まれながらにゲームが大好きだった。これは明らかに親であるゴールドの責任。他の子もそうなのかと思ったが、ゴールドが家から連れて来たエーたろう。こいつはゴールドと悪戯ばかりしていたようで、そんなのばかり。捕まえたばかりの子たちは良いんだけど。


「悪影響にも程があるなー」
「よくある事だ、気にすんな」
「気にしろ。きっとこのたまごを産んだであろうポケモンは嘆いてるよ」
「大丈夫だって。ンなに悪い奴じゃねぇし」
「博士も人選誤ったって絶対思ってるよ。まぁ苦渋の選択だったんだろうけど。可哀想に博士」
「俺が悪いっつーのかよ!!」
「非はあるでしょ。まぁ良いんだけど。大事に育ててるみたいだし」
「・・・アンタさぁ、博士の助手なのにこんなとこ居ていいわけ?しょっちゅう来るけど」
「・・・」
「・・・」


良くは、無い。私だってそれなりに忙しいし。だから、まぁ。そろそろおいとましてゴールドのジト目から逃れようと思う。


「じゃっ!」
「あ、ちょ、逃げんなー!」


逃げて無いって。戦略的撤退だって。



(仕事ばっかりじゃ気が滅入るし。それに、)
(あの人来るたび説教ばっかだけど、)


(まぁ面白いからさ)








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