携帯獣

□ほわいとでー
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ユーレイが朝起きると、既に準備を終えたベリー(あだ名)が居て、寝呆けながら挨拶をする。

それから朝食を摂りに行ったベリーとユーレイ。二人が座った席に他隊のしたっぱスマイリー(これもあだ名)がやってきた。そしてユーレイにやや大きめのカバンとプリンを渡した。


「ありがとうございます」
「甘やかすんじゃねぇよ」
「いーじゃねぇかよ」
「・・・けどどうしてですか?」
「まぁまぁ。あ、カバンは今日1日ずっと持っとけよ。じゃぁ俺様仕事があるからまた後でな」
「ヘマすんなよ」
「ひゃっひゃっ。しねぇーよ!」


スマイリーが去ってから漸くユーレイは朝食を食べ終わる。ベリーが立ち上がるのに急ぎ足で着いていった。そこで前から歩いてくる幹部のランスに出くわした。資料を片手に歩いていたランスに挨拶する。


「あぁ、貴方たちでしたか」
「荷物持ちましょうか」
「じゃぁこれと、この資料。貴方はコレ」


ユーレイの頭に押し付けられたものを、何かと思って受け取る。見ればそれは雑貨屋の袋だった。


「私はいらないので貴方に差し上げます。その無駄にでかいカバンに入れておきなさい」
「はい」
「まぁたランス様まで甘やかす」
「煩いですよ」
(何なんだろう・・・?)


それからユーレイは最近仲の良い他のしたっぱや幹部のラムダにも何かしらを貰った。意味は分からなかったが一つ一つ丁寧に受け取り、お礼を言ってカバンに詰めた。そして仕事が終わり、部屋に戻ったユーレイにベリーは苺を手渡した。


「先輩まで、どうしたんですか?」
「気にすんな。ほら」
「ん?」
「口開けろ」
「あ、・・・おいし」
「だろ」


今日が何の日か知る由も無く。貰ったお菓子類はおやつとして消化され、小物類はベリーに使い方を訊いて大事に使いはじめたのだった。





・・・





ホワイトデーフリー!
ランスが渡したのは櫛と鏡だったりします。

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