give me...

□マスコット?
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「つまりな、それは結構俺らにも大事件なわけだ」
「朝っぱらから煩いな、お前」
「ひゃひゃ!まぁいいじゃねぇか。それで、流石に色々問題点があんだろ」
「問題点って・・・ンだよ」
「この前から思ってたんだけどよ、あのあだ名どうにかならねぇ?」
「付けたの俺じゃねぇんだけど」


はぁ、と大きく息を吐きながら帽子を脱いだ。ガシガシと頭を乱暴に掻く。それを笑いながら見た。


「それで俺たちは考えたんだ」
「俺たちって何だ俺たちって。何で複数形?」
「ラムダ様にも考えてもらった」
「は?何やってんのラムダ様。つかお前ら何して、」
「色々候補は出たんだぜ」
「聞けよ俺の話」
「聞いてるって。お前も素晴らしいネーミングを知りたいんだろ」
「言ってねぇし」


呆れたように溜め息を吐いて、脱いでいて帽子を頭に乗せなおす。ズレを直しながらジト目で睨む。
勿論そんな事で臆する筈が無く、ひゃひゃと馬鹿にするように笑った。


「マスコット」
「・・・は」
「マスコットに決まりました」
「いやいやいや。お前ら馬鹿じゃね?まじ馬鹿じゃね?何がどうしてそうなった」
「ユーレイはちっけぇだろ」
「そうだな」
「ンで、ちょこちょこしてんだろ」
「あぁ、うん」
「それなりに可愛いだろ」
「・・・おう」
「マスコットでぴったりじゃね?」


あとこのネーミングを疑う事はラムダ隊全員疑う事になるから、と付け足した。
無茶苦茶である。それよりそれをそのままでどうする気だ。本人の了承はどうなんだおい。


「先輩ー!」
「ナイスタイミング!」
「・・・バットタイミング」


ひゃひゃ、と笑いながら駆けて来たそれを撫でる。複雑な心境でそれを眺めながらまた息を吐いた。


「お前のあだ名はマスコットな」
「マスコット?僕?」
「おう。あんな、考えたんだよ。名前がわりぃんだ。ユーレイなんざ呼ばれるから皆不気味がるんだよ。だからお前は今日からマスコット。暫くはお試し期間でどうだ?」
「う?まぁ、はい?」
「良いのかそれで!」
「それからー、なるべく笑顔」
「あい!」
「・・・大分笑顔になりました」


マスコットって、一体なんですか?





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