novel
□汚れなき愛
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突然、ベッドに押し倒されたかと思うと、すぐにアルバートが覆い被さってきた。再び秘部に中心が挿入され、背中が弓なりにしなった。だが、期待した快感はいくら待っても襲ってはこない。
「……ん…アルバート……っふ…」
「ククク…腰が揺れてるぞ。……そんなにイかせてほしいか?」
「…っん…イ、きた……アっ!」
素直にイきたいと口にすれば、アルバートは1度だけ最奥を突いた。だが、その後はやはり動いてはくれない。入れられているだけというのがもどかしく、自然と腰が揺れてしまう。
「エクセラ、俺の質問に答えたらイかせてやる。…どうだ?」
アルバートの言葉にこくこくと何度も首を縦に振って見せた。
「よし。……これからも他の男に抱かれるのか?」
「…っ…いい、え…っは……貴方…だけよ…」
「誓って?」
「……誓う、わ…っ…」
涙を零しながら必死にアルバートに訴える。
「…その言葉、忘れるなよ」
そう囁かれたと思えば、激しい律動が開始され、瞬く間に絶頂へと追いやられた。肩で忙しく呼吸を繰り返していると、きつく抱き締められた。逞しい背に腕を回し、それに答える。
「アルバート…痛いわ」
「………離せば他の男の所へ行くんだろう?」
ならば離さん、そう言って腕に力を込めて、先程よりも強く私を抱き締める。私は小さな子供にそうするように、アルバートの頭を優しく撫でた。
「何処にも行かないわ」
「……そんな言葉だけでは誤魔化されんぞ」
「私は…貴方が居れば何処にも行かないし、ちゃんと此処に戻ってくるわ」
金色の髪にキスを落とせば、アルバートの肩がぴくりと僅かに跳ねた。
「他の男の所に行くのだって、貴方が悪いのよ?」
私の言葉にアルバートは、ゆっくりと肩に埋めていた顔を上げた。
「貴方がいつも傍に居てくれないから、寂しいの」
「……居ればいいのか、傍に」
「ええ。でも…たまには愛して?」
「勿論だ」
そう言うと口角を上げ、腕の力を緩めた。けれど、未だに私を解放してはくれない。
「……そろそろ離して」
「…………」
「無視しないで。……貴方が殺った死体、どうにかしなきゃでしょ?」
「……ああ、そんなもの忘れてたな」
(……私も今思い出したんだけど)
仕方ないといった様子で、アルバートは体を起こした。そのすぐ後に下腹部に違和感を覚えた。
「……ちょっ、と?」
「…………」
「満足出来なかったの?」
「久しぶりだからな」
「もぅ……」
溜め息を吐き、アルバートの首の後ろへ腕を回した。
「エクセラ…?」
「あと1回だけなら、付き合ってあげるわ」
「!……1回で満足出来たら、な」
「……上等じゃない」
そう不敵に微笑んだ――――。
「私、今日はっきりと分かったことがあるの」
「ほう…?」
「貴方って正真正銘のへたれね」
「……放っておけ」
「でも好き」
「…………分かっている」
「あ、照れてる?」
「…………」
end
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何だか、結構記念日と被ってる箇所がありますが、お気になさらず。
……ウェスカーさんのサディストっぷりが出せるのはこれくらいかなーと思いまして。
すいませ…!(殴
最後は相変わらずのへたれっぷりをご披露(笑)