novel
□決意と誓い
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暗い部屋に広がる、眩しいくらいの光に目を覚ました。
「……アルバート」
シーツを引き寄せ胸元を隠し、体を起こした。パソコンの置いてあるデスクに目をやれば、ディスプレイの光に照らされるアルバートが居た。
「…起こしたか」
私に気付いたらしく、口を開いた。首を横に振り、シーツを体に巻き付け、ベッドから降りた。足を進める度に布擦れの音が耳に入ってくる。カタカタとキーボードを叩く手に自分のそれを重ねる。
「…まだ、やってたの?」
「ああ。あと僅かだからな」
そう言って、隣に立つ私の方へ顔を向け、するりと頬を撫でる。私は吸い寄せられるように口付けた。
唇を離すと、アルバートはパソコンの電源を落とした。そして、椅子から立ち上がり私の手を引き、ベッドへと歩いていく。
「…いいの?」
「そんな事よりも、お前を抱く方が大事だ」
「もう、さっきもしたじゃない」
私をベッドへ押し倒すと、覆い被さってくる。首筋に顔を埋め、唇を押し付けてくる。
「…ん……」
「1度きりでは…足りん」
体に巻き付けたシーツが取り払われ、素肌が晒された。首筋にチクリと痛みが走る。
「……ん…っ、痛いわ」
ゆっくりとアルバートの顔が下がっていき、胸の中心を口に含まれる。既に立ち上がった中心を舌で転がし、時折緩急をつけて吸う。その度に自然と甘い声が漏れてしまう。
「ん…ぁ、っは」
無意識に足をすり合わせれば、卑猥な水音が耳に届いた。私の耳に届くと言うことは当然、アルバートの耳にも届いている。
「クク…随分、濡れているようだな」
「ゃ…言わないで…っ」
アルバートの手が秘部へと伸ばされた。割れ目を指でなぞられ、びくりと体が跳ねた。
ツプ…と指が挿入され、わざと水音を立てるようにナカを掻き回す。
「んっァ…あっ、ぁ…っはぁ…」
愛液に塗れた指が抜かれ、先程のそれとは比べ物にならない質量のものが宛がわれた。アルバートの中心が、ゆっくり奥へ奥へと侵入してくる。
「あっ、アルバート…っふ、ァ…」
「どうした?まだ入れただけだぞ?」
耳元で囁かれる。それすらも快感に変わり、秘部に収まる中心を締め付けた。
「……っ…!」
「…ン、はっ…あっ!」
苦しげに息を吐き、ぐるりと体を反転させられ後ろから突かれる。
「あっ…ァ、はっ…んぁっ、あっ、ン!…アルバート…っ」
抽挿される度に混じり合ったものがパタパタと滴り落ち、シーツに染みを作った。
「…っあ、ん…あっ、あ、ふぁ…っ…アル、バートっ…!」
「は……エクセラ…」
「あっ、ァ…っぃや…ぁ、んっ」
「何が嫌なんだ?」
アルバートは私の顔を後ろから覗き込んだ。
「ぁっ…貴方の、顔…見えなく…て、っ…いゃ…」
そう口にすれば、再び体が反転する。
「これでいいか?」
「…っ、いいわ……っあ!はっ、ァあ…あ、んっ…」
足を胸に付くほどに曲げられ、より深くを性急に突かれる。律動が激しさを増せば、確実に絶頂へと上り詰めていく。
「あっ、んぁ!…っも、イ…くっ、あ」
「……イけ」
「あ、あァ…あぁぁあっ……!!」
「…………っっ!」
熱が吐き出され、腹や胸が白濁に塗れた。
息を整えれば、顔のあちらこちらにキスが落とされた。
「…もし、明日足が立たなかったら貴方のせいよ」
「その時は…俺が姫抱きでもしてやる」
「ふふ…それ、良いわね」
小さく笑って、唇を合わせた。
「……エクセラ」
「…ん?」
目を閉じると、不意に名を呼ばれた。
「俺と…新たな世界を見ろ」
「…当然、でしょ?」
薄く目を開き、柔らかく微笑んだ。
決意と誓い
(貴方の女に相応しいのはこの私だけ)