novel

□素直に言えないの
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「私とゲームしましょう?アルバート」

「ほう?」

「私が幾つか問題を出すから、それに答えて?貴方が分からなければ私の勝ち。私の出す問題が全て分かれば貴方の勝ち。どう?」

「それで?」

「私が勝ったら私の言うことを一つ、聞いてもらうわ。貴方が勝ったら…」

「俺の言うことを一つ、聞く」

「そうよ」

「いいだろう」

「じゃあ、問題を出すわ」

Qホルムアルデヒドが約37%の水溶液をなんと言うか?

「化学か。ホルマリンだ」

「まあ、簡単よね。次よ」

Q塩化ベンゼンジアゾニウム水溶液にナトリウムフェキシド水溶液を加えると橙赤色のものが生じる。それを何と言うか?

「染料だな。ρ-ヒドロキシアゾベンゼンだ」

「あら、正解よ。次は…」














「ククク…。俺の勝ちか?」

「次が最後よ。私の誕生日はいつ?」

「………………」

「ふふっ。分からない?」

「………分からん」

「私の勝ちね?」

「…………」

「何がいいかしら……そうだわ」








「――――ほしいわ」






「そんなことでいいのか?」

「ええ」

「クッ…。お安い御用だ……」

「ちゃんと満足させて?」











素直に言えないの



(素直に、
キスして何て言えないわ)









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