novel

□マイダーリン、マイハニー
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「ウェスカー、薬を持ってきたわ」

ウェスカーの部屋に訪れたエクセラは、手に持ったアタッシュケースを見せて言った。ソファに座ったままのウェスカーの隣へ行き、手に持ったそれを目の前のテーブルに置いた。そして、ウェスカーの隣へ腰を降ろした。

「もう今日は投与したの?」
「いや、まだだ」

ウェスカーの返事を聞き、先程のアタッシュケースを開く。その中には数本の注射器が入っており、そのどれもに赤褐色の液体が入れられていた。そのうちの一本を手に取った。

「自分でやった方が良いでしょう?」

そう言うと、エクセラは手にした注射器をウェスカーへと差し出した。だが、ウェスカーは一向に受け取ろうとはしない。

「ウェスカー?」
「……貴様がやれ」

ウェスカーはエクセラの方へ顔を向けると、そう言ってのけた。





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