novel2

□HEAVY RAIN
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―――土曜日 11:22

「……………ん……?」

ベッドにうつ伏せの状態で目を覚ました。ゆっくりと体を起こすと、ベッドの端の腰掛け、一息吐いてベッドから立ち上がった。

(下に行く前にシャワーを浴びて着替えなくては…)

己の格好を見て、シャワールームへ向かった。洗面所で顔を洗い、歯を磨き、髭を剃る。それが終われば、軽くシャワーを浴びる。バスタオルで体を拭き、下着を穿く。

(シャワーは浴びた。…着替えるか)

寝室へ戻り、ジーパンを穿きTシャツ着て、その上からYシャツを羽織り、袖を捲った。

(エクセラ達が戻るまで時間が有るな…仕事でもするか)

1階へ降り、奥にある仕事部屋に入ると、ドラフターの前にある椅子に座った。斜めに固定されたドラフターの上には作図用の紙がある。鉛筆を手に取り、その紙にフリーハンドで真っ直ぐな線を引いていく。基準となる直線を書き、家の輪郭をその線上に作図していく。細かく書き入れていく。そして、鉛筆を置きペンを手に取り、下書きをなぞる。定規を使いながら書いていきその後で、消しゴムをかけて下書きの線を綺麗に消していく。最後に大体の背景を書き、家に色を着けた。

(…この調子なら、月曜には完成するだろう)

仕事部屋を出ると、ちょうど良くエクセラ達の乗った車が家の脇に停められるのが見えた。玄関の前にある柱に凭れ掛かり、出迎える。
玄関が開かれ子供達が元気よく俺の許へ駆け寄ってきた。その場にしゃがみ込み、ジンの頭に手を置いた。

「お前も、もう10歳になるのか」
「パパ、僕もう大人?」
「どうだろうな」
「パパの車運転してもいい?」
「それはまだ早すぎる。それより、庭で遊んで来るといい」

そう言って立ち上がれば、ジンとルークは2人で競うように庭へ向かった。

「アルバート」

名前を呼ばれ、ふと玄関を見れば荷物を両手で抱えているエクセラが居た。
当然のように、その荷物を預かりエクセラにキスをし、キッチンへ持って行った。

「ありがとう」

礼を述べるとエクセラは、冷蔵庫を開けて、何かを取り出した。

「朝からあの調子なのよ。スーパーでも大はしゃぎして…そっちはどうだったの?仕事ははかどってる?」
「ああ、順調だ。月曜には終わる」
「そう。…ああ、やることだらけだわ。ジンの友達が来る前に終わるかしら。ちょっと手伝ってくれる?リビングの食器棚からお皿、取ってくれない?」
「分かった」





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