薄桜鬼短編
□はじめくんとあたし 2
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お団子片手に屯所内をうろうろする女。こんにちは、はじめくんの恋人です。(←嘘)
や、嘘じゃないよ、今は違うだけで近い内に本当になるから。見てて見てて。
きょろきょろしながら歩いていると目的の人物発見!素振りしております。猛烈にかっこいいです。
…はっ!隣にいるのは…千鶴ちゃんじゃないかあああああああ!!
「酷いわはじめくん!あたしとゆう者がありながら浮気だなん、ぐふっ」
「わ、さ、斎藤さん!?」
大きく振りかぶって持っていた木刀を(見た感じ)力の限りあたしに投げつけてきたはじめくん。あいたた、もしかしてこれ愛の鞭!?ならどんどん来い全部受け止めてやるから!
そう気合いを入れてばっ、と両手を広げていると、呆れきった様なため息。あらら、
「はじめくんはじめくん、ため息つくと幸せ逃げるんだよ」
「…一体誰のせいでこうなったと思っている?」
「間違いなくあたしのせいだね!」
「……はあ、」
「あ、また!
とゆうか、千鶴ちゃん!」
「はいっ!」
急に話しかけたからびっくりしたのか、背筋をぴんと伸ばしてあたしの方を向く千鶴ちゃん。
「はじめくんを誘惑しちゃだめだよ千鶴ちゃん可愛いんだから!あたし勝ち目ないじゃない!」
「え、ゆ、誘惑って…。私はそんな、」
「…雪村に変な言いがかりを付けるのは止めろ。お前もいちいちこいつの言うことを真に受ける必要はない」
「変!(がーん!)」
それからあたしたちは千鶴ちゃんと別れてはじめくんの部屋へ。…向かっている途中邪魔者(新八)とすれ違ったが無視しておいた。←
何人たりともあたしとはじめくんのてぃーたいむを邪魔する奴は許さん!
はじめくんの部屋につくと、はじめくんには中に入ってもらい、あたしはせこせこと台所へ行きお茶を入れてくる。なんて良妻!
「お待たせあなた!」
「俺は何時からあんたの夫になったんだ?」
「初めて会ったときからだよ!」
あららはじめくんったらまたため息。
お茶を置くと、あたしは今の今まで片手にぶら下げていたお団子を差し出す。
「疲れには甘いものがいいんだってそーちゃんが言ってたんだ。ここのお団子美味しいから買ってきた!」
「…態々、俺の為に…か?」
「もちろん!」
「……ありがとう」
「!!
…どういたしまして!」
はじめくんとあたし 2
(ね、おいし?)
(ああ。…高かったんじゃないのか)
(まあ、それなりにはねー。でもはじめくんの為なら!)
(…(これでもう少し慎ましやかなら文句はないのだが…))
(ん?どしたのはじめくんそんなに見つめちゃって。
…は!もしかしてやっとあたしの魅力に…!?)
(それは無い)
(ぐっさー!!今心になんか刺さった!)
(魚の骨だろう)
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