短
□カルディア変態疑惑
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『ねぇ、カルディアって戦闘中の台詞エロすぎじゃない?』
「ああ?そうかぁ?」
『デジェルだってそう思うでしょ?』
「んー…。(面倒くさいな)」
『だってさ、「我慢できなくて印つけちまった」とかいやらしいもん。』
「まぁ、言われてみれば…。」
あれ?真面目なデジェルなら共感してくれると思ったのになんだか反応が薄い。
『だ、だってさ、「俺はあいつを獲物にしたい」「あいつを狩れたら最高の気分になる」とか、しまいには「俺ももう満足だ、気持ち良かったぜ」とか完全にレイプ犯じゃん!』
私の放った言葉にカルディアは眉をひそめる。
「レイプ犯だと!?失敬な!あれが俺の素だ。」
『えー…素って。』
「俺はむしろゆかりの方がいやらしいと思うがな。」
『何でそうなるの?』
これにはデジェルも確かに、と頷いた。
「ゆかりの頭の中が卑猥だからいやらしく聞こえるのでは?」
『なっ…』
「そうなんじゃねぇの?ゆかりって変態だったのかぁ。」
カルディアはニヤリと笑みを浮かべると私の頭をワシャワシャと撫で回した。
『ち、違うよ、私変態じゃない!「ぶちこむぜワイバーン!」とか平気で言っちゃうカルディアが変態なの!』
どう考えたってカルディアが卑猥なのに!
しかしカルディアとデジェルは顔を見合わせると、必死で訴える私を薄ら笑いを浮かべながら見つめてきた。何あの視線。
『二人とも…?』
訳がわからないでいるとカルディアが顔をグイッと近付けてきた。彼の整った顔がすぐ目の前にある状況に私はつい見惚れてしう。しかし忘れてはいけない、カルディアはドSのイケメンなのだ。
「なぁゆかり、もう一回「ぶちこむ」って言ってくれよ。」
『へ?』
素っ頓狂な声を上げてしまったがそんな事に構わずにカルディアは続ける。
「あと「気持ち良かった」ってのも。」
『なっ、なな何で?』
顔がまだ近いままなので緊張してドキドキしてしまう。
「可愛いゆかりちゃんが変態ってわかった所でもう一回聞けたらと思って。」
『だから私は変態じゃないっての!』
「ほんとに?」
カルディアは口の端を上げて至極楽しそうだ。