裏
□荊姫
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『イッたーい!』
早朝から天蠍宮にてゐの叫び声が響く。
「ん?どうした?」
理由を知っているのにわざとこんな事を聞く恋人であるミロが憎たらしい。
『ミロのせいで腰が痛いの!起きれないじゃない!』
昨晩、少々激しい(てゐにとっては激し過ぎる)大人の営みの為腰痛になりベッドから起き上がれずに喚いているてゐ。
その姿をニヤついた顔で目に捉えながらも、ミロは執務へ行く為に支度をしている。
「だったらそのまま寝てれば良いだろ?てゐは今日休みなんだし。」
『はぁ?そういう問題じゃない!ていうか腰くらい揉んでってよ!』
回し蹴りを喰らわせたい程怒っていても身動きが取れない可哀想なてゐに、ミロは軽くチュッと行ってきますのキスをした。
「大人しくしてろよ。じゃあ行ってくる。」
『ちょっと!』
てゐはプゥと頬を膨らませ、大きなクリッとした瞳でミロを睨んだ。
そんなてゐを 可愛いなぁ、 と思いつつミロは執務へと教皇宮に向かって行った。
『…。』
一人身動きが取れずに残されたてゐは考えていた。
今までもミロの底無しの性欲のせいで腰痛や身体中の筋肉痛に悩まされてきたが今日は特に酷い。
ミロに仕返しをせねば…!
『ミロ…待ってなさいよ!』