□flaming ice
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街に買い物に出掛けた帰り道。恋人が住む宝瓶宮へと上がっている途中、磨羯宮でシュラに声を掛けられた。



「てゐじゃないか。凄い荷物だな…重いだろ?」

『かなりね。買い過ぎちゃったかも。』



久し振りにアテネ市街に降りた為、服や小物や雑貨などついつい買い込み袋4個分にもなってしまった。華奢なてゐがその荷物を抱えて十二宮を上がっていくのはかなりの重労働だ。

それをみかねたシュラが荷物を宝瓶宮まで持って行こうと申し出る。



『そんな、重いしシュラに悪いよ…。大丈夫。すぐそこだから!』

「俺にとっては重くない。すぐそこなら良いじゃないか。俺が持ってってやる。」

『でも…』



尚も渋るてゐにシュラはそれならと別の提案をした。



「なら飲み物でも出すから寄っていけ。ここ迄の道のりは疲れただろう。」



てゐはふと意識を喉にもっていくと確かに乾きを感じた。



「なぁてゐ、好意は受け取った方が良いぞ。」


『うん。じゃあ甘えて良いかな?』



さすがにシュラにこう言われてまで断るのは失礼だと思い何の疑いも無く磨羯宮の居住区へ足を踏み入れた。



「(他人に迷惑を掛けたくないとゆう点では良い娘なんだが…俺にとってはガ―ドが固いだけだな。まぁ、部屋に連れ込めば後は…)」



『シュラどうしたの?』



急に黙り込んだシュラをてゐは無邪気な笑顔で見上げる。シュラは無表情を装おっているが内心かなりドキドキしていた。



「いや、何でも無い。紅茶で良いか?」

『うん!ありがとう。』










暫くしてシュラがトレイにポットとティーカップ2つ、そしてクッキーを持って来た。



「てゐは甘いモノが好きだったな?」

『うん、よく知ってたね。じゃあ頂きまぁす!』



さっき遠慮していた時からは想像がつかないほど嬉しそうにクッキーを頬張るてゐ。





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