短編

□誕生日
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今日は私の誕生日。
朝から、お誕生日おめでとうメールがたくさん来ている。

もうメールの嵐だ。
祝ってくれるのは嬉しいんだけど、返事が疲れるよι

『あっ、またメールだ』

また誕生日祝いのメールかな?と思いつつ、メールを読む。

『あれ?政宗からだ』

政宗とは幼なじみであり、すごく仲がいいの。
昔なんて、一緒にお風呂も入ってたりしてた。

今は、さすがにそれはないけれど、私が寝ているというのに、平気で窓から侵入してきて、私にちょっかいを出してくる。

私の事…女の子と見られてないのかなぁ?

まあ…その政宗からメールがきた。
内容は…

―――――――――――


今すぐ、百貨店前に来い。



―――――――――――

とだけ書かれてあった。

私は仕方なく、準備をして百貨店へ急いだ。














******

『政宗〜!!』

百貨店の前で待っている政宗に手をブンブンと振って、私の居場所を教えた。

「来たな。馨」

『なに?急にこんなとこへ呼び出して』

すると、政宗は何も言わずに私の手を握って百貨店の中へと連れて行かれた。

『えっ?えっ?政宗?』

政宗は相変わらず黙ったままだった。

百貨店に何か用なのかな?と思えば、そうでもないらしく…私たちが入った入口とは反対側の出口から百貨店へと出た。

何処に連れていかれるのかな?と思っていれば、何やら高そうな宝石店で政宗は止まった。

『政宗…?』

「馨、お前…彼氏はいないんだよな?」

『えっ?いないけど…急にどうしたの?』

「OK、いないんだな。じゃあ、ついてこい」

するとまたグイッと引っ張られて、宝石店へと入っていってしまった。

「いらっしゃいませ」

綺麗なお姉さんが私と政宗を出迎えてくれた。

「予約していた伊達政宗だ。アレはもう出来てんのか?」

「はい、伊達政宗様でございますね。昨日、出来上がりましたよ」

『?』

政宗とこのお姉さんは何の話をしているんだろう?
話が全くついていけないや…ι

「少々お待ちくださいませ」

そう言って、お姉さんは何処かへ行ってしまった。

『一体、何なの…?』

「Ha!!それはまだ言えねぇな」

『む〜…』

めっちゃ気になるんですけど…。

そして、お姉さんが来るのを待っている間、宝石店を見て回った。

どの宝石も15万は超えているものばかりで、貧乏な私にとったら、もう気を失いそうだ。
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