ホラー

□死神屋敷
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「2人は、死神屋敷の噂を知ってる?」

「ああ、あの入ったら死ぬっていう……」

 2年3組と5組の生徒2人が行方不明になった。

 その2人が死神屋敷に入って呪いを受けたという話は2年の間で知らないものはいないだろうと思えるほど広まっている。

 2人が死神屋敷に入ったと言う情報は同じ野球団の人間から、行方不明になって部屋が奇妙な惨状になっていたと言う話は彼らの家に遊びに行って実際その光景を見た友人達から広まった。

 学校側の早い対応もあり、噂は2年に広まるだけにとどまった。

 深月はその言葉に頷いた。

「でね、幼馴染の中村弥生って子が超が100個付くほどの心霊マニアなんだけどね、明日の土曜に強引に連れて行かれることになったの」

 そういうこともあって怖いからついてきて欲しい、とのことだった。

 臨は少し考えた。

 もしダメだといっても、何といっても、陣は行くだろう。

 人に頼られると断れない、という性質がある上に仕事のことを教えるほど信用を置いている友人だ。

 基本学校では普通の高校生として生活するため人に仕事のことを教えるなどめったにしないようにしている。

 臨にとって陣は大事な家族であり、弟だ。最も心配すべく、大切な存在の一つ。陣にとっての臨がそうであるように。






 今年最悪の出来事。

 でもそれで別に死ぬという占い結果が出ているわけではない。






「明日は、何時に、何処に行けばいいの?」臨は深月に聞いた。
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