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□オリジナルの美しさ
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「あ、どうしたのこれ」

「綺麗だから買ってきたんだよ」


二人が見つめる先には、花瓶に入った鮮やかな花が数本。


「造花でもいいかと思ったんだけどね。作り物とはいえ精巧だし、枯れないし」

「でも生花にしたんだ」

「うん。なんだかこっちの方がよかったから」


潤いとか、色艶とか、造花とは違って、生き生きしていて美しい。
半兵衛はそう思って生花を選んだのだ。


「やっぱ、本物は生きてるから綺麗なんだろうな。一生懸命咲いてさ」

「オリジナルには勝てない、か」

半兵衛は呟くように言うと、ピンク色の花びらをつん、と指でつついた。










オリジナルの美しさ

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