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□こたつの罠
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「半兵衛ー、アイス取って」
「嫌だ」
「ケチ」
ケチとはなんだ。
自分だってこたつから出たくないくせに。
僕はムッとして彼を睨んだ。
「自分で行ったらどうだい?」
「やだ。寒いもん」
「僕だって寒いよ。だいたい、寒いならアイスなんか食べなきゃいいんだ」
「こたつで食うからいいの!寒くないじゃん」
「普通はこたつでみかんじゃないのかい?」
「じゃあみかん食べる」
そんな簡単にアイスを諦めるのなら、最初からそんなに食べたくなかったんじゃないのかなぁ。
どうしてもって言うなら取ってきてあげようと思ったのに。
「みかんどこ?」
「あぁ、あの袋の中」
入り口のすぐそばにあるビニール袋を指指す。
さっきスーパーで買ってきたのだが、早くこたつに入りたくて放置しておいた。
「遠い」
「うん」
「取って」
「やだ」
「……」
「………」
「…じゃあいいや」
アイスよりみかんよりこたつ。
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慶次の口調忘れつつあるピンチ
そしてへたれすぎる子供すぎる
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