SS×短編
□見ないで…
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「・・・ぎゅーじょーん!」
いつもは爽やかに目覚めてくれる彼が、
今日は何度呼び掛けても
めんどくさそうに枕に顔を押し付ける。
「ギュジョンご飯いらないの?」
「んーっ、まだ寝てたいよ。」
「・・・?」
声色は眠たさの色は無く、
むしろはっきりとしている。
不思議に思いつつも部屋を出てキッチンに向かった。
すぐに・・・
だるそうに足を引きずる音が聞こえた。
「ギュジョン?おはよう。」
「・・・お、おはようっ!」
乱暴に言い残し、
パタパタとスリッパを鳴らして
洗面所に駆け込む後ろ姿を見送った。
「変なの・・・。」