SS×短編
□雪道
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・・・続く足跡を追いかけて行く・・・。
雪に規則正しく残るそれが
何故だか・・・
あたしを優しく呼んでいるみたいだった。
・・・キュッキュッキュッキュッ。
雪を踏み締める音が
何だか歌っているみたいで
ついつい楽しくなって鼻歌を歌った。
「〜♪〜♪」
自分より歩幅の広いその足跡を辿る。
キュッキュッ
夢中になって雪を踏み締めていると
すぐ前から歌が聞こえた。
「・・・っ♪〜」
声に気付いて顔を上げると・・・
そこには大好きな彼がいた。
「ヨンセンくんっ!」
「何でここにいるって分かったの?」
「えへへ♪秘密♪」
「・・・?」
どこにいたって見つけるよ。
だって、雪があたしの味方をしてくれるから。
奏でる歌はあなたを思うあたしの心、
近付けば近付く程
二人の歌は重なって・・・
きっと
どこまでも続いて行く。
*END*
⇒後記