三国商事

□七
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車を駐車場に止めて、
「では、夕方に迎えに来ます」
二人を下ろした後、私は再び車を出そうとした。
が・・・
「何云ってるんですか。貴女も来るんですよ」
諸葛亮主任に車から引っ張り出された。
ちょっ・・・私、そんなの聞いてませんよ!?劉備部長!ニコニコ笑ってないで諸葛亮主任に何とか云って下さいよ!
ワタワタする私を無視して、諸葛亮主任はどんどん進む。
私の手を取ったまま。





「大理石・・・」
戦国株式会社の床に思わず私は呟いた。
「ここに転職してぇ・・・」
殆ど本気。
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」
と、男の人が私たちを出迎えた。
「明智と申します」
そう云って笑顔でさっと手を出す。
・・・素敵・・・。マジで転職しようかな。
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