三国商事

□弐
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所謂、懇親会。




早々と仕事を切り上げ、店へと向かう。
取り敢えずは部署毎に固まって座る。多分直ぐにバラけるんだろうけど。
「さぁ!今日は飲むわよっ!!」
尚香さん・・・めっちゃ張り切ってますね・・・。
「飲み放題ですよね?」
と聞く私も大概かなぁ。
「当ったり前じゃなぁい!幹事、曹操部長だもの」
あぁ・・・納得。
「しかし、飲み過ぎないで下さいね?」
う・・・月英さん・・・笑いながら睨んでます。
「営業部に恥じない行動をして下さい」
「なぁに云ってんの!大丈夫大丈夫!ね!?」
あぁ・・・尚香さん。
実を云うと自信はありません・・・。
「はぁ、まぁ・・・」






「では日頃の疲れを吹き飛ばしてくれ!!」
「乾杯!!」
社長の音頭に、グラスが触れ合う音が響く。先ずは勿論、ビールで。
「っ、は――――――っ!この一杯の為に生きてるって感じよね!!」
同感。
「あ、ねぇねぇ!他にも色々あるよ!」
「ホントだ。えっと・・・」
ブランデーにワイン、ウィスキー、カクテル、焼酎、酎ハイ、ふぅん・・・泡盛まであるんだ。
「何にしようかなぁ・・・」
最初のビールを飲み干した私はメニュー片手に悩む悩む。
「私はウィスキーをロックで」
へぇ・・趙雲さん、ロックで飲むんだ。
何か格好よくない?
「貴女は?」
え、取り敢えず趙雲さんの前だし・・・
「私、あんまり飲めないんです・・・」
我ながらよく云うよ。ビール一気に干した癖に。
「そんな事云わずに。折角の無礼講なんですから」
あぁ・・趙雲さん・・・。貴方の笑顔に私はもう酔ってます!!
「じゃあ・・・モスコミュールを・・・」
「カクテルですか。何か可愛らしいですね」
いやいや、今だけ。
「カクテルなら、飲めるかなって・・・。趙雲さんはウィスキー、お好きなんですか?」
「そうだな・・・。割と。貴女は?」
好きですとも!!ボトルがそこら中に転がってます。
「ウィスキーは飲んだ事無いんです。直ぐ酔っちゃいそうで」
「ああ。それなら少し飲んでみますか?」
早速ウィスキーを差し出す趙雲さん。
・・・・これってまさか・・・間接ちゅ―!?
「美味しいですよ?」
えぇ―――!?ちょっ・・・マジで!?
うわっ・・どうしよう!!
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