■ Book
□私立ハンター学園(キルクラ♀)
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先に食べても後に食べても変わらないだろうに。
クラピカがすね始めた。
「失敗作ならなおさらオレが食うしかないでしょー」
「うぅ・・・だってまずいから・・・」
「ほら、さっきからずっとオレに渡そうとしてたんだろ?隠してるつもりみたいだけど、バレバレだぜ。」
クラピカが背中に隠しているケーキの包み紙がまる見えだったので、
キルアはそれをすばやく奪った。
「いっただき♪」
「あっ!」
キルアはあっというまにケーキを口に入れた。
「・・・・・・」
「まずいんだろう?言え、正直に言うんだキルア!」
「・・・まずい」
「だから言っただろう・・・」
本当はまずくても美味しいよと言うつもりだったが、お世辞にも言えない味だった。
「けどさ、」
キルアは落ち込むクラピカの顔を覗き込む。