■ Book
□私立ハンター学園(キルクラ♀)
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女子が調理実習でケーキを焼いたらしい。
オレは甘いものが大好きだし、ぶっちゃけかなりモテるから、いろんな女子からケーキを貰った。
だけど、何十人から貰えるケーキよりも、あいつ一人から貰えるケーキが欲しい。
あ、いたいた。
「クラピカーっ」
美しく輝く金色の髪を揺らして、少女が振り返る。
「なんだキルア。」
「ねーケーキちょうだい♪」
「・・・さっきから見ていたのだが、おまえは既に20人以上の女子からケーキを貰っているだろう」
「んなのカンケーねぇよ!オレ、クラピカの焼いたケーキが食べたいんだ」
「・・・それ以上食べたら体に悪いからやめておけ。」
「えー?じゃあ明日食べるからちょうだい!」
「そんなに欲しいなら1番最初にもらいにくればいいだろう」
「・・・なにそれ。あれ、もしかしてクラピカ妬いてる?妬いてる?」
「うるさい、黙れ!やきもちなど妬いてない!ケーキは焼いたけどな!!!」
「つまんねーよ」
「・・・けど」
「けどなに?」
「し・・・失敗してしまったから」
「それもカンケーねぇよ!クラピカの作ったケーキならどんなもんだって食えるね!」
「だって先にあんな美味しそうなケーキ食べたんじゃ・・・私の失敗作が目立つばかりじゃないか。」