儚き華 改正版
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「悪いんだが玖龍。六番隊に書類を届けてくれないか?」
日番谷隊長から書類を頼むと、松本さんが抗議の声をあげた。
「隊長!!それなら私が行きます!
來雅を嵌めた張本人がいる隊ですよ!?」
『…いいんですよ、松本さん。
仕事に私情は挟んではいけませんし。』
「…だってあそこには富永がいるのよ!?
アンタが行ったらまた何言われるか分からないじゃない…」
本当にこの人は良い人だ。
ただの部下のことをこんなに思ってくるなんて。
『…これから俺は…陰口をたたかれたり、もしかしたら暴行を受けることもあるかと思います。
でも、できるだけ迷惑をかけたくないんです。
俺のせいで、十番隊は質が悪い、とかは言われたくないんです。
…そうだ、俺を謹慎にしてくれませんか?』
「なんで…來雅は悪くないのに…!!」
『…あくまでそれは松本さんの考えです。他の人には通じません。
それ相応の罰がないと十番隊の名誉に差し障るかもしれませんし。』
「…わかった。一週間の謹慎だ。休暇だと思って休んでこい。
六番隊への書類を届け終わったらそのまま帰っていい。」
『有り難う御座います。
それじゃあ行ってきます。』
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