ちゃいるど!!

□能力と私
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いつも通りに念のトレーニングをしていたら、クロロに話し掛けられた。振り返れば水が入ったコップを持っている。


「そろそろやってみるか。」

『え…?……あ、水見式…?』

「そうだ。」


まぁ確かに念もこの頃コントロール出来るし丁度いいだろ。シャルさん曰わく、有り得ない程の早さで私の念コントロールは成長しているようだ。


「ユナは何だろうな。」

『出来れば特質系以外が…』

「何故だ?」

『だって自分の能力見つけられる自信がない…。』


特質系って他の系統にも当てはまらないって事ならば、限りなく能力に対しての種類も多い。
そんなの絶対探せない。


「ユナなら大丈夫だろ。」

『どこにそんな根拠が…。』


とにかくやってみろ、というクロロに私は溜め息をつきながらコップの水に葉っぱを乗せて練をする。


『え?』

「……。」

『なにこれ…。』


目の前にはコップ、それはいい。だが問題は水だ。一瞬にして水という水が消えた。コップの中には寂しげな葉っぱ一枚。え?なにこれ、水はどこにいったの。


「決まりだな…。」

『え…水は…。』

「さあな。良かったなユナ。予想通りお前は特質系だ。」


う、嘘…。呆然としている私にクロロはフッと笑い、どこかに電話。


「俺だ。……あぁ今やったところだ。…あぁ、やはり特質系だった。………今代わる。シャルだ、お前と話したいそうだ。」

『え、はい。……シャルさん…?』

「あ、ユナ?おめでとー、特質系だってね。」

『あまり喜ばしい事じゃないですよ…。』

「あー、ユナ言ってたもんね?能力探すの大変だ、って。」

『そうですよ…。途方に暮れます。』

「でも団長も特質系だよ?」

『カリスマ性が違うんですー!』


ユナにも充分あるけどなー、と電話越しに言うシャルさんに私は耳を疑う。
私は確かに変わってるかもしれないが、そんなカリスマ性を今まで発揮した事がない。この団長とやらのクロロはまさしくオーラからカリスマ性が出ている。そんな人と一緒にしないでくれ。


「でもみんな知りたがってたけど、誰もが特質系っていうから賭けにならなくてさ…。」

『なに人で賭けやっちゃってるんですか。』


みんなというが私が会った事ない人もか?それならかなり私は困る。そんな私は個人主義だったのか…。


「でも一番近く同じ系統の人が居るから色々聞けるし良かったじゃん。」

『まぁそうですけど…。』

「今度能力わかったら教えてねー。」

『わかりました。シャルさんも今度良かったら教えてください。』

「うんわかったー。じゃあねー。」


ぷつりと電話が切れるまで電話越しに聞こえた複数の声。きっとみんな旅団の人なんだろうなぁ…。
しかし特質系か。…どうやって見つけようか…。
クロロに携帯を返して、聞いてみる事にしよう。


『クロロはどうやって能力見つけたの…?』

「見つけたんじゃない。自分で作ったんだ。」

『作った…。』

「ユナはどんな能力が欲しいんだ?」

『どんな…。』


考えてみるが残念ながら思い付かない。もしかしたら特質系ってかなりいいんじゃないか…?自分で作れるようだし。………やはりカリスマ性がかかっているのだろうか。


『クロロはどうしてその能力にしたの?』

「盗賊だから念だって欲しくなるだろ?」

『なるほど…。』


正論過ぎて納得してしまう。…いやこれは正論なのか?


『私はどうしたいんだろう。』


さて困った。


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