Fairy
□00.ハジマリ
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【00.ハジマリ】
西暦 1395年……。
王都、【グランディア】
図書館にて……。
この世界にはこんな伝説が残っているのを、ご存知だろうか。
昔、うんと昔。
王都から遠くのとある森の奥深くにある、【ウーラの泉】という大変清い水が湧いている所に 五匹の妖精がいた。
焔を司る妖精【ディン】
水を司る妖精【ポーラ】
自然を司る妖精【ライラ】
雷を司る妖精【シィ】
地面を司る妖精【クラフ】
これらの妖精は、世界を司る妖精として活躍していた。
勿論、人々はそれを知らない。
その妖精は この世界に光を与え続けた。
人々に隠れ、この世界の平和を守っていた。
しかし。
目覚めたのだ。
何百年、何十年と眠り続けた魔物が
今
目覚めてしまったのだ。
妖精は それでも光を与え続けた。
魔物は人々を喰らった。
それでも妖精は光を与え続けた。
しかし
妖精の存在が 魔物達に気付かれてしまった。
妖精達は 光を残す為、最期に宝珠を残した。
紅の宝珠。
蒼の宝珠。
翠の宝珠。
黄の宝珠。
茗の宝珠。
これらの宝珠は世界中に 散った。
そして 五匹の妖精は 魔物に喰らわれた。
もう その妖精はいない。
残された人々は 今も、現在も生きている。
古文書【五匹の妖精】より。
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