紅の書庫

□偶然にも訪れたもの
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「このままじゃ風邪引いちゃうから、ブルー寮に行くよ?」

一刻も早くお風呂に入って体を暖めなきゃ駄目だ、と断る暇も与えられずにまくし立てられ
十代は吹雪の部屋に行くことになった。
黒い傘の中で、お互い濡れないようにくっつき合う。
そういえばこれって相合傘って言うんだっけ。
思い出してから、掛けられた上着の大きさを見た。
吹雪の上着は十代の体より大分大きく、下手をしたら地面にくっついてしまいそうだった。
慌てて上に手繰り寄せて、そうなってしまうのを回避する。
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