陰陽のディーオ

□1章 異世界への任務
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「でも、なんで異世界のやつが協力なんてしてるんすか?」
「あわよくば、この国を弱らせたところで攻め落とそうとか企んでたんじゃない?」

ギルの問いに、女性は肩をすくめてそう答えた。

「そういうわけで、今回も異空間転移の装置を使う。妖精界へ出張して・・・一週間もあれば帰ってこられると思うが。」

塔には、異世界任務等へ対応するために、専用の魔法陣を置いた部屋を用意してある。
自力で魔法を使って転移できる者もいるのだが、時空転移や空間転移は特殊な魔法で、難易度の問題だけでなく、素質の有無の問題もあり、使える者が少ない。
自力で転移できない者でも任務に望めるよう、そうした設備は必要不可欠なものなのだ。

「転移先は、ウェイグル王国ですよね。」

ウェイグルとは、魔界と協力関係を結んでいる妖精界にある国家の一つ、空の国とも呼ばれる雷や雪など天候を司る国々を従えた連合国家の首長国の名だ。

「あぁ。そこから、足で移動して二三日かかるらしい。」
「出発は、いつにする?」
「すぐにでも立ちたいが・・・準備の時間も欲しいだろう。一度解散して、昼過ぎに立とう。」

アレスの決定に、3人はそれぞれ首肯した。

「ギル、手早く仕度するんだよ?」
「だからなんでいつもオレだけに言うんすか。」
「中期任務が初めてなのはあんただけなんだよ。荷物は必要な物だけ、多すぎても足りなくてもいけないよ。」
「はい・・・。」
「朔弥は、大丈夫だよな?」
「はい。わからないところは、父に聞きます。」
「そうか、今日は巧真殿が非番の日だったな。」
「はい。」
「よし。それじゃあ、また後で。」

ギルと朔弥はそれぞれの隊の先輩と言葉を交わし、4人は一時解散。各自、自宅や塔の単身者寮にある自分の部屋へ帰った。




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